私が小学生の頃の帰り道に、機織りの機械の音がもの凄い
大きな音で鳴り響いていた場所があった。
現在なら騒音に近いかも知れない位大きな音だった。
子供の頃は、ここ、足利市は織物や養蚕を仕事にしている風景が
近くにあり、それがごく自然だった。
そして、当時「かいこ」という白い幼虫を良く目にした。
桑畑も近所に沢山あったし、かいこが桑の葉を食べるという事も
知っていた。
なので、かいこを見る・触るというのは容易だった。
クラスの男の子が、白い幼虫のかいこを学校へ持ってきて、
それを「欲しい、ちょーだい!」ともらう。
白くて肌がすべすべツルツルしているかいこの体は
ペットの様にかわいい。それを家に持ち帰り、育てる。
あるいは、白い繭玉をもらって、おもちゃにする。
振るとカラカラと音がする、白い繭玉。
これが、絹糸になるのか・・・
なんて、子供ながらに凄いもんだなぁ。と思っていた。
そして、大切にそのまま繭玉を引き出しにしまった。
いつの事だろうか?
引き出しを開けたら、蝶が羽化していたのを見たのは!!
繭の一部に穴が空き、そこから出たであろう、
白い大きな蛾!となっていた。
「うわ~~!」
気味が悪くなり、捨てた。
それ以来こりて、かいこは貰わなくなった。
現在は、養蚕をしている農家はなくなってしまった。
かいこ・・・
あのすべすべした肌を、再び触ってみたい。
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